LEDの電子工作
このぺーじは・・・
デミオのルームランプLED化
・・・を紹介します。
LED化したルームランプですが、1年9ヶ月を経て、初めての不具合が発生しました。
13個のうち4個のLEDがチラチラしだしました。
(1秒に4回ほど点滅を繰り返すような感じ)
原因の仮説。
ちょっと調子に乗って、定格ギリギリに流したりして遊んでいましたし、
静電気対策もしてないのでLEDに無理がかかった。
12Vで4個のLEDを点灯(一個あたり3V)しているので、電圧はギリギリ。
それで、Vfが少し大きくなった。電流が流れてVf×4>12Vとなった時点で消灯。
電流が止まって、Vfが低くなるとまた点灯というようなことを繰り返す。
で、苦し紛れの対策。
12Vで4個がギリギリなのを12Vで3個にする。1個あたり4V。
一つのLEDのアノードとカソードをショートして、使わないことにしました。
写真で、ちょうど真ん中がついていないのがわかるでしょうか。
言わなきゃわからないからOK。^^;
9/8 格好イイ! デミオのルームランプをLED化
遂にに念願のカーDIYをしたのです。愛車デミオのルームランプ(天井ランプ)を
純正ランプから、超高輝度LEDに換装しました。
因みにデミオは、平成9年度式 初代 1300cc でございます。
・発端:
現品.comでLEDが販売されている、どれか買って遊んでみようと思った。
LEDでどうやって遊んでいるかググると、車の各部位のランプをLED化して
いる所が多い。ブレーキランプ、フットランプ、メーターバックライト、ドアミラー
ウインカー(Lはランプの略)、ルームランプ等。
「ルームランプ?あれって簡単に開けられそうじゃん。」
というわけで、やってみる事に。
・車の電源とLED電圧
LEDについて色々調べると、LEDの鍵は電圧と電流らしい。
→LEDにかかる電圧は一定で、電圧が足りないとLEDが点灯しないらしい。
→LEDに流れる電流は明るさを決めていて電流を流しすぎると壊れる(燃える?)らしい。
という事で自作ブレッドボードで、LEDの測定とかしてみる。
項目 | 方法 | 値 | 備考
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---|
LED電圧 | テスター測定 | 3.03[V](*1) | 20[mA]時(*1)
|
電源電圧 | 定格値 | 12〜14[V] | 一般的に。
|
直列点灯可能数 | 計算値 | 4個 | 3.03 x 4 = 12.12[V](*1)
|
適正電流 | 試行 | 20[mA] | 噂では、30[mA]まで大丈夫(?)
|
(*1) 2005/09/13修正
また、LEDを燃やさない為に、14Vで電流値を合わせると、12Vで電流が下がり
暗くなります。
→電流制限回路、もしくは、定電流回路を組むと良いらしい。
・主な部品
品名 | 数量 | 入手先 | 経費 |
超高輝度白色LED 先端カットタイプ | 13個 | 現品.com \2,800/100個 | \364
|
CRD(定電流ダイオード) | 1個 | 友人(Y!オークション) \350/10個 | \35
|
トランジスタ2SC1815GR | 4個 | 秋月電子 \100/20個 | \20
|
抵抗 27[Ω] | 3個 | エレ工房サクライ? | \9 ?
|
抵抗 1[Ω] | 1個 | | \3 ?
|
可変抵抗100[Ω] | 1個 | (?_?) | \30
|
コネクタEHR-2 | 2組 | (?_?) | \100 ?
|
ユニバーサル基板 (Cサイズ+少々) | 2枚 | 秋月 | \60
|
621円也。LEDを覗けば260円だな。
・回路
今回は、カレントミラー回路を採用しました。
→拡大
この回路は4列(LD1/LD2〜5/LD6〜9/LD10〜13)で構成されています。
カレントミラー回路というのは、トランジスタと抵抗を使って電流値を複製する回路です。
LD1の列に定電流を流す事が出来れば、各列に同じ電流値(定電流)を流す事ができます。
僕の回路のオリジナリティは、CRD・VR・1Ωの3箇所です。
CRD(定電流ダイオード/Current Regulative Diode)
→定電流を流す素子です。友人に分けてもらいました。
→流行の回路図では、LM317と抵抗で定電流を作っています。
(電圧レギュレーター1.25[V]/62.5[Ω]=20[mA])
→僕はCRDで楽に実装しました。ただし、15[mA]しか流れません。
VR
→先にカレントミラーは電流値を複製すると書きましたが、実は複製先の電流は調節できます。
→VRとR1,R2,R3 の各両端電圧は同じです。VR=R1=R2=R3なら同じ電流が流れます。
→VRの抵抗値を小さくすれば、LD2〜13の電流が大きくなります。
→VRでLD2〜13明るさを調節でき、LD1と比較できます。VRの調節で20[mA]流せます。
(2005/09/13 追記:実際は18mA。トランジスタが、スイッチング領域に入ってしまったのかも)
(LED1個が独立で調節できるわけではありません。)
抵抗1Ω
→電流測定の為の抵抗です。安価なテスター(電流計なし)で電流測定できます。
→オームの法則(V=RI)より、抵抗が1Ωならば、V=Iです。
→1Ωの両端の電圧を測って、20[mV]と出れば、20[mA]流れているということになります。
(この抵抗による影響は、ほんの0.02[V]で、影響はないはずです)
・ルームランプ取り外し
ルームランプを開けるのはチョッと苦労しますが、カバー後方に爪で引っかかっているだけ
なので、力任せに下に引っ張ります。カバーを撓ます感じでするとなんとか取れました。
中には電球が入っていました。電球は、短時間の点灯でも熱くなっているので
火傷しないよう注意が必要です。
ルームランプのカバーです。口の無いほうが後ろで、拡大すると爪が引っかかる
窪みがかすかにわかります。
(このページのほとんどの写真は、クリックすると拡大ページが開きます。)
電球を抜いた所
電球が入っていた電極(左側を撮影)。こちらがグランド側
電球が入っていた電極(右側を撮影)。こちらがプラス側(12V〜14V以上)
・製作
回路図どおりに部品を実装したところ(表)。左上にコネクタが見えます。
黒いのは、トランジスタ(4個)と可変抵抗(右上)
回路図どおりに部品を実装したところ(裏)
左から、電極端子(失敗作)・電極端子・元のランプ。
元のランプの代わりにこの電極端子を付けます。
太いのは、亜鉛メッキ針金で、ヤスリで表面を削っています。リード線でくるっと巻いて固定し
少し大目の半田付けをしています。
失敗作は、プラス端子が縦長の為に基板が90度回転してしまうので、使えませんでした。
(方眼は10ミリ四角です。)
電極端子(表)。ここからメイン基板へコードを這わすのですが、コードを直接基板に半田付けすると
断線しやすいので、ナイロンコネクタ EHシリーズ(日本圧着端子)にお世話になる事にしました
(オス・メス・コンタクトと圧着ペンチが必要です)。接続端子をしっかりかしめれば(*1)
十分な強度が得られます。メイン基板のコネクタも同じです。
(*1:コードを接点端子に挟んでペンチで潰して(圧着して)くっつける事)
・装着
電極端子基板の装着。コネクタを挿入して絶縁の為に、ビニールテープで巻いています。
なんとか、うまくはまっています。
メイン基板のコネクタに接続。電気的には、これで繋がっています。
写真には写っていませんが、メイン基板のうらには、よく商品の外装に使われている
ナイロンで絶縁カバーをしています。
ランプカバーに収めて完了。固定は特にしていません。基板が丸見えですね(^_^;)。
・さあ、点灯
(昼間撮影)直接見ると、LEDが13個はっきり分かります。写真よりもくっきり分かります。
カバーと光源の距離が小さいためです。直接見るとまぶしいです。LEDの配置にはこだわりました。
(夜間撮影)車内の照らし具合です。元と同じくらいの明るさです。
とても白いです。後部座席を見てください。
全体をまんべんなく照らしているのが分かると思います。
先端レンズカット形のLEDなので調整なしで実現されています。
(夜間撮影)LEDで点灯。
よく光ってます。この下の写真は、元の電球ですが、比べるとどんだけ白いか
分かると思います。エンジン始動時だけは少しちらつきます。
(夜間+懐中電灯)元の電球での点灯。
写メが色調補正されるので、懐中電灯の光を一緒に撮影しています。
実際に近い色合いに撮影できました。今まで、黄色いとは認識していませんでしたが、
意識してみるととても黄色いです。
・製作を終えて
出来上がりには、十分な満足感が得られておりますが、実際には理想どおりにはいっていません。
電流が18[mA]までしか上がりません。それから、もし、VRの接点不良が起きたら、抵抗値が
MAX(100Ω)となり、LD2〜LD13に過電流が流れると思います。
抵抗(VR,R1,R2,R3)を付け替えるべきだと思っています。
エンジン始動時にちらつくのは、セルに電気を喰われて、電圧が下がる為でしょう。
1列に4個なのを3個にへらしたら、ちらつきもなくなると思われます。
暫く楽しんで(自慢して)、またやる気になったら、検討しなおそうとおもいます。
(以上)
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