小型モーターカープロジェクト
スマイル1号:リミット回路を搭載した&コースを走行した
・電池が持たない。 & まっすぐ走るだけだと寂しい
数十秒走らせると電池がなくなる。現象から、原因を推測したので、
モーターに流れる電流にリミットをかける(決まった電流以上は流さない)事にした。
それから、直線走行は飽きたので、円のコースをコースに沿って走らせる事にした。
・電池が持たない原因?
数十秒の走行で停止。電池を放って置くと何故か復活する。
「CR2032」をググると仕様のページがあり、特性に「ショート後の開路電圧変化」の項目があった。
という事は、電流が大きくなり過ぎると、残電力にかかわらず、電圧がさがってしまうという事だ。
それで、すぐに動かなくなるんだな。で、数分放って置くと復活するのも納得。
対策すべく、トランジスタを使って、電流リミット回路を作ることにした。
・部品
以下が今回使った部品だ。
(尚、今回から、ビニル線・半田・リード線等は、部品表にいれない事にした。)
品名 | 数量 | 入手先 | 経費 |
トランジスタ 2SD1128 hfe=700 | 2個 | 秋月電子 3個\100 | \67 |
ダイオード 1N4007 整流用 | 2個 | 秋月電子 20個\100 | \10
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抵抗 10k[Ω]x4 | 4個 | (?_?) | \40
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・回路
今回の回路図は次の様になる。
簡単に説明をします。
Q:トランジスタ 2SD1128 (hfe=700)
この回路の主部品。トランジスタというのは電流増幅器、今回の場合、
Ic ≦ hfe x Ib
(Ic:コレクタ電流 Ib:ベース電流 hfe:電流増幅率)
という性質を利用します。言葉で言えば、
「Ibのhfe(=700)倍の電流以上はIcに流しません。」
ということです。
R1:ベース電流を決める抵抗
モーターに流す電流を決めます。
R1が繋がっている端子が、Q1のベース端子で、
うーん、電流はどこら辺がリミットかはよく分からんけど、とりあえず、200[mA]にした。
hFE
-- 2005/09/07予定 -->
8/28 いきなり登場:スマイル1号
・モーターカーを作る事にした。
いろんなサイトを見て、小さいほうが可愛いとおもったりした。
現品.com(通販)とダイソー(100円ショップ)で、部品を調達。
・まずは、モーター。3V試験
テストにつかう電池BOXは、ダイソーのLED20個ランプの奴を
つかっているのだが、うまくできない。1年くらいたったが、配線が
切れそうだ。スライドスイッチも電圧降下が0.5Vもあるほど劣化。
スイッチは外して、電池スナップに新しいビニル線を半田した。
いらない話はおいといて、W1268D-5 は無負荷で、回ってくれた。
・回路
なかなかできないと、飽きるので単純に動かすことを考えた。
というわけで、小学生レベルの回路で、一丁前に回路図です。
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スマイル1号:回路図 得意のペイント書きです。
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・部品
材料費はほとんどかかっていない。少々しか使わない物は、今後使うと思えば、安い物。
使った分量だけザッと計算すると¥400くらいです。
貧乏性だね。(でも通販は送料があるから経費はもっとかかっているけどね。)
品名 | 数量 | 入手先 | 経費 |
ユニバーサル基板Bタイプ | 1/2枚 | 秋月電子 | \55
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薄長型DCモータ W1268D-5 | 2個 | 現品.com 単価80円 | \160
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水道補修用コマパッキン | 2個 | ダイソー 8個1セット | \25
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アクリル板 厚さ2[mm] | 少々 | ダイソー A4サイズ | \10
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針金 φ1.6[mm] | 少々 | ダイソー 13[m] | \10
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半田・リード線・ビニル線 | 少々 | (?_?) | \20
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両面テープ・瞬間接着剤・ホットボンド | 少々 | ダイソー | \10
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コイン型マンガンリチウム電池 CR2032 3.0[V] | 1個 | ダイソー | \100
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・取り付け
タイヤは水道蛇口補修用のゴムパッキンです。
ホットボンドで、針金をタイヤの軸にしました。(ホットボンドは糸を引いて苦労した。)
小型モーターは、6x8x20[mm]サイズ。
ユニバーサル基板に両面テープでつけて、リード線を巻いて、リード線をユニ基板に半田して固定しています。
コイン電池は、針金を加工して作成。
基板裏に半田して、表ではさむようにしてプラス端子としています。マイナス端子は、基板の表にリード線を
ちょっと浮かせて這わせています。リード線のテンションで挟んでます。スイッチはありません。
タイヤ軸受けは、アクリル板を加工。
アクリルカッターで小さく切り、ハンドドリルとヤスリで穴あけ、瞬間接着剤でユニ基板に固定しています。
(寸法精度は結構わるく苦労。瞬間接着剤はあちこちに垂れて大変な事に・・。)
軸抜け止めは、ナットを瞬間接着剤で止めました。(リード線の軸受けやφ3ボルト軸など、色々試しましたが、
どれもうまくいかないので、この方法に落ち着きました)
前輪は、(輪はおかしい)リード線を
半円を作って立てています。床に滑らせます。
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モーターとタイヤ
| コイン電池と端子
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↑クリックでちょっと拡大
・メカ
駆動は、タイヤの円周にモーター軸を当てて、ギアなしで回しています。(ギアって
高くねえか?)空回りしないように、タイヤの軸受けの穴を縦長にして隙間を持たせ
て、車の体重が、軸からタイヤへかかるようにしています。タイヤとモーターの位
置関係は、色々考えましたが、位置精度が出ないので、垂直に配置しました。
減速比=モーター軸径:タイヤ径=φ0.9[mm]:φ20[mm]≒ 22.222
また、左右独立駆動です。でも、同じ電圧をなので、ストレートオンリーです。(実際は少し曲がってしまいます)
片方にのモーターとGNDの間に抵抗をいれるときっと曲がるでしょう。
・走行
実際に走行させると思いのほかうまく行きました。
1メートルスプリントは、2秒31です。
速度 = 1/2.31[m/sec]
= 3.600/2.31[km/hour]
= 1.558[km/Hour]
= 約1.6[キロメートル/時]
これを軽自動車規格(全長3.40[m]以下)に換算すると
体感速度 = 速度 * ( 軽自動車全長 / スマイル一号全長 )
= 1.558 * (3400 / 74)
= 71.584[km/Hour]
= 約71キロ(って、スピード違反じゃん!!)
というわけで、↓がその動画です。画質ワルっ!
↓クリック(動画再生プログラムが必要です)
AVIファイル 443KB
尚、床に新聞が置いてあるのは、「新聞紙の対角線は約1メートル」という僕的トリビアです。
(追記)
タイヤ円周は、10円玉を4枚持ち上げる力がありました。
起動トルク = タイヤ円周の力 / 軸半径
= ( 4.5[g] x 4[枚] ) / 0.045[cm]
= 0.04[g-cm]
とても、大雑把な数値ですので、参考程度にしてください。
(将来的には、小型モーターの性能を計測できるようにしたいな。)
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